素材・工法
暮らしを守り、安心できる住まいを作るための素材や工法を採用しています。(※以下は標準的な仕様です。建物形状や建築の条件により適切に対応します)
吉野ひのき
奈良県産の木、特に吉野桧は木目が非常に緻密で、色も鮮やかなピンク色で美しく、研ぎ澄ました鉋で削るときらめきたちます。非常に上品で繊細かつ、強度にも優れた他に類を見ない素晴らしい木材です。500年を超える吉野における林業の歴史がその過程で発展させた育成手法は、現在にも形を変えながら継承されており、奈良県に拠点を置く飯田工務店では、この吉野ひのきに絶大な信頼を置いており、建物の多くの部位に使用しています。
また、構造部材には基本的に4寸角(12cm×12cm)の桧の柱〈一般的には3.5寸(10.5cm×10.5cm)〉を使用し、法的に定められた強度よりも高い水準にて家の骨格を組み上げます。
木造在来軸組み工法
日本における住宅産業で最も高い割合を占める工法が在来軸組み工法です。
伝統工法と混同されている方も良く見受けられますが、伝統工法は寺社仏閣に多く見られる手法で、建物が揺れることによって地震などのエネルギーをいなす論理であり、在来軸組み工法はエネルギーに対し、高い剛性をもって耐える論理です。
その他にもツーバイフォーや、ハウスメーカー等に多く見られるプレファブ工法など、多数の異なった工法が存在しますが、各々が構造強度の計算式を満たしており、各々が工夫次第で最高水準の構造強度に達することが可能なので、いずれの工法が強度的に優れているかという議論はここでは不毛であると考えています。
飯田工務店はその一方で、木造在来軸組み工法の最大のメリットは「普遍性」にこそあると考えています。最も流通している工法ゆえに、メンテナンスやリフォーム、増改築などが非常に行いやすく、20年30年後の将来的なあらゆるトラブルや要望を最も容易に解決させてくれます。軸組により、は解体可能・不可能な部分が明確で、電気配線。給排水の位置も非常にわかりやすいです。一方でハウスメーカーは独自の工法や部品で家を作っているため。見えない部分の仕組みが分かりづらく、リフォーム等を頼む時は、再度同じメーカーに頼まざるを得ない状況に至っている方を多く見受けられます(メーカーはリフォーム等の金額が異常に高い)。
これらの点を踏まえ、飯田工務店では、長く愛される良い家を作るためには、木造在来軸組み工法が最も信頼できる工法であると考えています。
職人たち
ひとつの家が完成するために関わる職種の数は軽く10を超え、いづれを欠いても良い家は完成しません。
飯田工務店に協力していただいている職人・業者は、確かな腕と技術、細やかな気配りや、より良い家づくりのための提案ができる信頼のおける方々です。
高断熱
断熱方法は現在の日本においては特に種類が多く、家づくりに関わる身としては一種の性能ブームが起こっているように見えてしまいます。科学的な数値で立証しやすい断熱性や気密性は一般のお施主様にも理解・納得し易く、こういった性能を重視して家を選ばれる方も多いかと思います。ただ、あまりにも種類が多いため、特別性能に強いこだわりを持っていらっしゃる方以外は、結局のところコストとの兼ね合いで決断をされる事と思います。
飯田工務店は新築住宅の場合は吹付硬質ウレタンフォーム、リフォームや増改築の場合はロックウール又は高性能グラスウールを基本としています。硬質ウレタンフォームはグラスウールや他の断熱材に比べ、非常に断熱性が高く、また、家の構造躯体に直接吹きかけるため、ボルト穴などの細かな隙間も充填され、高い気密性も保持します。そのため、実際に数値のデータで見る以上の効果を実感でき、また価格帯も高性能グラスウールよりやや高めといった具合で、最もコストと性能のバランスがとれた断熱方法であると捉えています。他にもセルロースファイバーなど、より性能の高い方法もいくらか存在しますが、現時点では性能の伸び具合以上に金額が高く、また施工性も良いとは言い難く、基本的にはおすすめはいたしません。
基礎工事
家を建てる前に、まず地盤調査(主にスウェーデンサウンディング式)を行い、地面が建物の荷重に耐え得る強度を持っているかを診断し(地盤調査は公正な第三者機関が行います)、その上で適切な改良を施します。改良方法は数値上必要な改良深度に合わせ適宜判断致します。
「基礎」は建物の全荷重を支える重要な役割を担っています。飯田工務店では「鉄筋コンクリートベタ基礎」を標準として採用しています。これは鉄筋コンクリートの基礎を面として一体的に打設するため、「布基礎」に比べ、建物の荷重を平均的に分散することが可能な安定した工法と考えられます。